鶏口牛後ツアーVol.4 Live Report(2001.8.31.)


2ヶ月ぶりのブラックバスライブはホームグラウンドであるポルカドットスリムで、対バンにはミサト&シンを迎えて行われた。今回はゲストとしてファンクバンドかえるの歌姫高見澤多香子をコーラスに迎えての強力なラインナップ!鬼のハーモニーを得意とするミサシンにどれだけ食い下がるか、が今回のポイントとなった。

その戦い(編注:といってもミサシンの二人は全くそんなつもりはない)はリハ後の食事から始まった。普段は土日に演奏することが多いため、いつも閉店していたポルカ近くの居酒屋が今回はなんと開店しているではないか!!喜び勇んで店へ突入する両チームだが、そこで今日に賭ける思いに明らかな差が出てしまう。迷わず生中を注文するブラバメンバーと、定食中心にヘルシーな注文をするミサシン。。。むむ、やはり日々の積み重ねが違うのか、と思いきや、今回ミサシンにゲストで参加されるベーシスト中神氏が、「う、ええなあ、ボクも飲むわ」と参戦!一気にその場が打ち上げモードと化す。一気に主導権を握ったブラックバス演奏チームは次々に繰り出される美味しい肴をアテに飲むわ飲むわ。気が付くと時間は19時30分。あ、スタートの時間じゃないか!!こんなことしている場合ではないぞっ。リーダーいしかわは「すっかり忘れてた(笑)」とのんきに顔を真っ赤にしている。本番、是如何に。。。

開場は、今か今かとその時を待っていた。おもむろにてっちゃんのパーカッションがリズムを奏でる。それを追いかけるかのように岡本のウォームでクランチなサウンドが響く。そう、伝説の新曲「日焼け跡」である。ニューオーリンズのサウンドに多大な影響(パクリ?)を受けたリズムに乗って、いしかわがつぶやくように唄うこの曲で幕が開くとは誰が想像しただろうか!印象的なサビとちょっとメローなコード進行、さらには「当たり前だのクラッカー」でのブレイクと、一見アンバランスなものが不思議と調和した世界は、ブラックバスサウンドが少しずつであるが成長してきている証拠であると言えよう。ファンも大喜びだ(当社比)。

続いて間髪入れずにお馴染みのだらだらしたサウンドが続く。2ndアルバムの中では業界の人間から評価の高い名曲「ぐうたら」だ。ここでもコーラス高見澤多香子との絡みが印象的なサビが心を洗う。普段はいしかわ一人で唄っているサビが、実はこんなに美しかったなんて。ファンも大喜びだ(当社比)。ってくどい?(笑)

ここでゲスト紹介のMCが入り、これまたノリノリな「The Day Afternoon」へ。おしゃれなコードに乗って唄われている内容が麻雀のことだったなんてわぉびっくり。なーんて、コアなファンは6月3日のFMハローで既にチェック済みなのさ!(編注:そんな人はいるのか??)てっちゃんのパーカッションソロ、岡本のブルージーかつジャジーなソロを挟んでクライマックス!しかし、いしかわの高音がとてもつらそうだ。「自分で歌えるキーの曲を作ればいいんだけどねー」と笑いながらまるで他人事のように言ってる場合じゃないぞ。

さて中盤を向かえ、ちょっとしたMCの後、「とぼけた顔」が始まる。しかしここで大きな落とし穴が!イントロのギターをいしかわが大きく間違える。(編注:自分で作ったんちゃうんか!)しかし何も無かったかのように演奏を続ける。うーん、やはりこの曲は鬼門なのか。しかしながら、今回はいつもよりゆっくりなテンポでしっとりと聴かせてくれた。高見澤のコーラスも泣かせる。名曲だ。続けてこれぞブラバサウンドといわれるR&B「Too Late, Tonight」。ここでもブラバのメンバーよりも曲を熟知している高見澤のコーラスが活きる!都会の夜をザックリと感じさせてくれるこの曲にうっとりだ。

2曲のしっとり系を経て次なる曲はなんと「季節がわり」だ。何故この曲を?という疑問はすぐに解けた。高見澤いしかわの素晴らしいハーモニーが開場を包み込む。しかも服部あっしゅのボサノバベースも気持ちよくグルーブしている。昔の曲をそのままに演奏するのではなく、その時その時の感性で料理していくブラバの姿勢に、昔からの歴史を大切にしようとする温かさや愛情が感じられる。1枚目の「ここぞとばかりに」に収録されている曲も、これからどんどん演奏するかもしれない。そんな期待を抱かせて、最後の曲は新曲「情熱」だ。イントロの間にメンバー紹介が入る。なんだなんだ、いつものブラバじゃないみたいだぞ。だらだらしてないじゃないか。少しラテンなイメージもあるこの曲は何気にブラバの成長を感じさせるものでもあった。これからますます眼が離せないブラバ。次のライブも楽しみだ。

セットリスト

1.日焼け跡
2.ぐうたら
3.The Day Afternoon
4.とぼけた顔
5.Too Late Tonight
6.季節がわり
7.情熱



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