c/w 町田謙介 上嶋潤


 今年2回めのライブは、以前も競演したことのあるマチケンさんを迎えてのライブとなった。もうひとりの対バンは浜松出身のシンガー上嶋潤くん。全編アコースティックな雰囲気満載のライブとなりそうである。

 さてさて、いつものように服部あっしゅいしかわは王道のマクドナルド経由直前リハ@Pro-sonicでかなりの上機嫌。その理由はこの後すぐに明らかに(謎)。

現地に向かう途中から雨が降り始める。何だ何だ、いしかわは強力な晴れ男ではなかったのか?ここのところのライブではかなりの確率で雨が降っているような気がするのは気のせい?おそらく、雨の神様がしっとりしたブラバサウンドを求めているのだろう(勝手に解釈)。

リハはつつがなく終了。マチケンさんのステージには、我らがてっちゃんもパーカッションで参加。リハでは綿密な打ち合わせをしながら、(曲の直前の約30秒くらい)さくっと決まる。上嶋潤くんに至っては、リハは1曲をさくっと歌っただけである。サクサクモードだ。そんな中、現金会員岡本ガルウィング和樹(理由は後述)といしかわは相変わらずリハ前からオリオンビールを飲んで上機嫌。あげく、「もう満足やなあ」「帰りたいなあ」とやる気のない発言を連発。何でそんなにだらだらしているのか。

そうこうしているうちに会場にはどしどしとオーディエンスが押し掛けてくる。上嶋潤くんのファンたちである。ブラバはといえば受け付けをやっている店員のとばちゃんを囲んで「出身はどこ?」「趣味は?」「両親との同居についてどう思う?」「ヒトゲノム解析終了についての見解は?」などと質問を連発している。こいつら、何とかならないのか?(笑)。

いよいよブラバ本番。のんびり構えていると店長白鳥くんから巻きの指令が入る。バタバタと準備し、おもむろにいしかわがイントロを弾き始めたのは新曲「心の声」である。「とぼけた顔」に続くバラードとして、いしかわが満を持して発表したこの曲は、心の動きがサトラレてしまう不思議な能力を持つ相手を心から思いやるラブソングである。1曲めから最高潮に飛ばしていくブラバ。続いて2曲め「どうよ?」へ続く。イントロ中にいしかわが「こんばんはー、ブラックバスでーす!」と溢れんばかりに集まったオーディエンスへご挨拶。軽快なサウンドに、「サブリナ」に続く隠れエロネタシリーズの意味深な歌詞が小気味よい。ここでMC。簡単な近況報告(謎)から「暖かくなってきましたが、、」という前振りで「冬のぼくたちは」へ。会場は笑いの渦に包まれる。ひとつひとつの言葉を丁寧に歌い上げるいしかわ。「3連を制するものは音楽を制する」と公言してはばからないてっちゃんの、想いの深いリズムが支える。続けて「台風〜Intro」「台風〜本編」へ。ここで、「おやっ?」と思ったファンは多かっただろう。レコードとキーが違うのである。レコードのキーがBなのだが、今回演奏されたキーは「Bフラット」で半音下げられている。シャープ系のキーからフラット系のキーになることで、全体の音が丸くなったような雰囲気になるのが不思議なところである(編註:キーが下がって声が出やすくなっただけという噂も)。ほのぼのと歌い上げられる家族ネタには涙でステージが滲んでしまった人も多数(イメージ映像)。落ち着いたところで3rdアルバム「ソウデスカ」のCMとFM出演の感想を報告。さらに、今回の新曲その2「there is nothing but hereis something」(編註:タイトル長っ!)へ。この曲もややどんよりした煮えきらない雰囲気をアツく歌っている。カウンタック岡本ハイオク1000円分和樹(理由は後述)のギターソロがむせび泣く。また、ロックバラードの雰囲気を持つこの曲では、ロック畑で有機栽培された服部あっしゅのベースが気持よく歌っている。いしかわのフェイクもいつもより多く音にかぶさり、より厚みを増したサウンドは雨の神様をも満足させ、雨も止ませてしまった(イメージ映像)。ふたたびMC。今日はいつにも増して力の抜けた喋りで今後の予定や、夏の海の話を楽しそうにするいしかわ。そう、夏はまたボディボード三昧となるのである。そこできたのが「日焼け跡」。夏の雰囲気満載のニューオーリンズサウンドに、メンバーと会場が一体となって揺れる。てっちゃんの刻むリズムは師匠のジガブー(ミーターズのドラム)譲りの、まさにホンモノ。クライマックスはテンポが速くなってからのソロタイム。まずは服部あっしゅの小ネタ満載のソロ。彼の人柄を表すようないい感じのソロには、会場も大盛り上がり。続いててっちゃんソロ、飲んだくれ岡本ベロベロ和樹(理由は後述)ソロと続きエンディングへ。いしかわのロングフレーズも気合い十分。さらに、畳み掛けるように最後の曲「情熱」へ。いつもよりも疾走感が増した雰囲気で、ラストへ駆け抜けていく。オーディエンスの大歓声と拍手はいつまでも鳴りやまなかった(くどいけどイメージ映像)。

それにしても、今回のライブはブラバのバンド感がより強力になった印象がまず一番だろう。それから、ややロックよりに戻った雰囲気の楽曲を加え、楽曲のバランスもより幅広くなってきた感じである。また、マチケンさんも大絶賛で、打ち上げではCDにサインしてくれとメンバーに言うほど(編註:ありがとうございます!でも、どっちがアーティストやねん(笑))。ブラバの成長著しい足跡を残したいいライブであった。


セットリスト

心の声
どうよ?
冬のぼくたちは
台風
there is nothing but here is something
日焼け跡
情熱



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